こういった悩みにお答えします。
近年はソーシャルゲームやオンラインゲームなどの進化もあり、昔に比べ、さらに多くの子供達がゲームをやるようになりました。
しかしその一方で、ゲームに依存してしまう子供が後を絶たず、これは世界的にも問題視されています。
とうわけで、この記事では、お子さんがゲームばかりやって困っているというあなたに、どう対処すればいいのかを具体的に解説したいと思います。
それではいきましょう。
ゲーム障害とは?
まず最初に「ゲーム障害」という言葉をご存知でしょうか?
ゲーム障害は、ゲームに熱中し、利用時間などを自分でコントロールできなくなり、日常生活に支障が出る病気です。WHO(世界保健機関)では新たな病気として2019年5月に国際疾病分類に加えました。
上記がゲーム障害の概要です。
つまり、ゲーム障害とは一言でいうとWHOが定めた「ゲームに依存してしまう病気」のことです。
ちなみに、これはゲームだけでなく、インターネットの動画視聴なども同じ枠に入ります。
ゲーム障害の徴候、症状
ゲーム障害の徴候、症状として、次のようなことがあげられます。
- 衝動的にキレやすくなる
- 現実の課題よりゲームを優先してしまう
- ゲーム以外に意欲がわかなくなる
- 他人の気持ちに無関心になる
- 情緒が不安定になる
- 注意力が低下する
上記です。
ゲーム障害は麻薬中毒と同じ!?
驚くことに、実はゲーム障害は麻薬中毒とメカニズムが同じだというが分かっています。
2012年、中国科学院大学の研究によると、インターネット・ゲーム依存の人とそうでない人の脳の画像解析を行い、比較した結果、インターネット・ゲーム依存の被験者は麻薬依存患者と同じ徴候が認められたという論文を発表しています。
この研究は、DTI(拡散テンソル画像)という検査で、それまで描出が困難だった微細なものまで映像化できる、画期的な方法を採用したものです。
ちなみに、なぜ中国科学院大学の論文を参照したかというと、中国・韓国はゲーム障害の問題が日本以上に深刻化していて、その対策が進んでおり、すでに成果を上げているからです。
この結果を見ると、いかにゲーム障害が深刻な問題かということが分かるかと思います。
ゲームを始めるのはなるべく遅らせた方がいい
低年齢でインターネットやゲームを始めた子供ほど、依存症は重症化しやすいです。
なぜなら、ゲームを始める年齢が早ければ早いほど、ゲームスキルが高くなり、これによってクリアできる快感を得やすくなるからです。
また、最初は簡単なゲームから始まり、徐々に強い刺激を求めて、次の段階へと進んでいきます。
そして最終的には、過激なオンラインゲームへと移行していくので、低年齢で始めるとここにたどり着くまでが早くなってしまうからです。
オンラインゲームになると、依存性がさらに強くなるので、幼少期から始めると依存症のリスクがさらに高くなるということです。
なぜ子供はゲームに夢中になってしまうのか?
子供がゲームに夢中になってしまう原因は、「ゲームが刺激する脳への快感」です。
これについては、ロンドンのインペリアルカレッジとハンマースミス病院の研究で、分かったことがあります。
この研究は、モニター調査により、8人の男性のゲーム開始前とプレイ後の脳内の動きを比較したというものです。
すると、驚くことに、プレイ後は線条体と呼ばれる領域で、ドーパミンの放出量が2.0倍になっていることが明らかになったのです。
これは麻薬を使用した時の2.3倍という増加率にほぼ匹敵するものです。
さらに、脳は心地よい行為を求めようとするので、ゲームにより快感を得てしまうと、それを繰り返してしまう習性があり、これが依存症につながるというわけです。
ゲームに依存しないためにはどうすればいいか?
ここからが重要です。
ゲームに依存しないための方法をご紹介します。
ここまで、いろいろとゲームの副作用を書いてきましたが、安心してください。
きちんと親が見守り、適切な対処をすれば、ゲーム障害は防げます。
そもそもゲーム障害とは、先ほど説明したとおり、日常生活に支障きたすほど自分をコントロールできなくなることです。
つまり、社会生活をまともに送れなくなっている状態を指します。
このような本格的な依存症になるまでには、長い年月を要しますので、
そうなってしまう前に予防すれば大丈夫です。
こんな心配された方も大丈夫です。
今からでも間に合います。これからご紹介する対処法をすぐに実行してください。
最近はほとんどの子供がインターネットやゲームをやっていて、軽度の依存症であるパターンは多いです。
とはいえ、「周りの子もみんなやってるから大丈夫だろう。」と判断してこれを放置してしまうと、徐々に重症化していき、いくいくはゲーム障害になってしまう可能性もあります。
なので、これからご紹介する対処法をよく読んで、子供をゲーム障害から守ってあげてください。
すみません、前置きが長くなってしまいました。
それでは具体策をあげていきます。
時間を決めるのは超重要
まずは時間を制限することがとても重要です。
なぜなら、ゲームをやり始めたら歯止めが利かなくなり、自分からやめることができなくなるからです。
これは、ゲームによる脳への刺激の影響もありますが、ゲームをやることによる注意力の低下もやめられない要因となっています。
特に子供は夢中になると自らやめることができないので、必ず親が制限してあげましょう。
時間を決めるということは、当たり前のことのように思えますが、なんだかんだ言ってこれが一番手っとり早く、効果があります。
ちなみに、マイクロソフトの創始者、ビル・ゲイツ子供がパソコンを使う時間を、平日45分、休日1時間と制限しているそうです。
なかなか親が言っても聞かないとか、忙しくて子供の相手をできないとか、いろんな理由はあると思いますが、必ず時間は制限してあげてください。
最近ではゲームの時間を制限するアプリなども出ていますので、そういったものを使うと便利です。
- i phoneであれば、設定機能から制限することができます。
- Androidについては「スマモリ」というアプリが便利です。
これらの機能も有効に活用して、時間制限を徹底するようにしましょう。
ゲーム依存の危険性を教える
子供にゲームをやりすぎるとどうなるのかを説明してあげることも大切です。
単純に時間を制限するだけだと、逆にやりたい衝動にかられてしまいますので、なぜやり過ぎはよくないのかを理解させることで、その衝動を少しずつ抑えていくことができます。
こう思うかもしれませんが、そんなことはありません。
きちんと説明すれば2歳の子供でも分かります。
親は子供を子供だと思いすぎている節がありますが、実は子供は、親が思っているよりいろんなことを理解できる能力を、幼い頃からもっているのです。
こちらが一方的に話してしまう感じになり、「ちゃんと聞いてんのかな?」と思うかもしれませんが、構わず続けてください。
熱意と愛情をもって、きちんと話せば必ず伝わります。
そして、1回言うだけではダメです。
1回言うだけでは、どれだけ重要であるかを理解できません。
なので、何回も何回も、同じことを繰り返し説明してあげてください。
内容はこの記事の「ゲーム障害の徴候、症状」のところに書いてあることを中心に話してあげればOKです。
ちなみにうちの子供は下が3歳ですが、きちんと説明すると、スマホやタブレットを扱わなくなります。
繰り返し言うことで、「ゲームってやり過ぎるとよくないんだな。」ということを理解させるようにしてください。
親の愛情も超重要
親の愛情はゲーム依存と深く関係しています。
子供は親の愛情が不足すると、自己肯定感が低くなり、「自分はダメな人間だ。」と自信を失ってしまいます。
こうなると、学校生活もうまくいかなくなり、居場所を失ってしまう場合が多いのです。
ゲーム障害は、家庭や学校に居場所がなくなることで、逃げ場を失いゲームに走ってしまうパターンが多いのです。
過保護過ぎるのはよくない
親の愛情の重要性は理解してもらえたと思いますが、これは過保護であることとは別です。
ゲーム依存の引き金となる要因の一つとして、親が何でも子供に与えてしまったり、なんでも先回りして準備してあげたりして、子供を過保護に育ててしまうことがあげられます。
これをやってしまうと、子供は自分で自分をコントロールする力をつけていくことができなくなります。
目先の欲に走らず、長期的に見てメリットのあることは、多少我慢してでもやらせる。
そして、できたことだけでなく、しなかったこと(我慢できたこと)も誉めてあげる。
これが大切です。
我慢することを覚えたこと、そしてそのことを「よくやった!」と親が評価してあげることで、自己制御能力がつき、ゲーム障害を予防できるというわけです。
インターネット・ゲーム以外の遊びを見つける
ゲーム以外にも楽しみを見つけてあげることも大切です。
家にいる時は知育玩具を使って遊ぶとよいです。
遊びながら学べる
これがポイントです。
いきなり勉強をやらせようとしても、今までゲームにハマっていた子供にとってはめちゃくちゃハードルが高いです。
なので、まずは遊びながら学べるものを利用しましょう。
また、休日はできるだけ外に出かけるようにするとよいです。
家にいるとどうしても退屈してしまって、ついついゲームに手が伸びてしまいがちです。
なので、あまり暇な時間を作らず、一緒に遊んであげる時間を作るようにしましょう。
外で一緒に遊ぶのであれば、ブレイブボードがおすすめです。
うちの子供は年長から始めましたが、何回やってると、わりとすぐ乗れるようになりました。
また、外で遊ぶのであれば、できれば緑が多い公園などに行くのがいいです。
植物の緑はリフレッシュ効果があり、メンタルにもとてもいいので、せっかく外へ出かけるのであれば、こういった所を選ぶとよいでしょう。
まとめ
ゲーム障害がいかに深刻な問題であるか、分かっていただけたかと思います。
先日、香川県でゲーム規制の条例が施行されましたが、個人的にはこのような動きがもっと進んでいくべきだと思ってます。
しかし現状はというと、まだまだ国や自治体が守ってくれる体制はできていません。
なので、正しい知識を持って、親が守ってあげる必要があります。
実は、僕の子供もゲーム依存ぎみなので、これはまずいなと思い、最近になって対策をするようになったんです。
こういった知識を得る前までは、いったいゲームの何がいけないのかをきちんと理解していなかったので、子供に対して、ゲームに関してはあまり強く言えなかったというのが正直なところです。
でも、ダメな理由が分かれば教育できますよね。
あなたも、この記事を読んで、ゲーム障害についての理解が深まったと思いますので、是非、今日からここで説明した対処法を実行してください。
そして、良好な親子関係を築いて、ゲームに依存しない強い子供を育てていってください。
うちの子はゲームばかりやって困る。ゲームって過ぎるとやっぱりよくないよね。
どうすればいいんだろ?